2020年11月23日

人事とは「ひとごと」なのか


『「いい会社」への成長支援!』の成戸です。

ご愛読ありがとうございます!

◎人事とは「ひとごと」なのか

先日、社会保険労務士のセミナーがあり、Zoom配信されていたのを視聴しました。

話題の一つに10月に同一労働同一賃金に関する重要な裁判の判決内容があり、時々に各発言者が意見を述べていました。

判決では非正規労働者の待遇の改善要求について認められたもの、認められなかったものがあります。

認められたものを端的に尖った表現をすれば「正規社員と非正規社員との間に違法な差別があった」となります。

同じ日本の企業で、同じ人間が差別をする。大きな問題です。

これに対して社労士さんが「私の事務所にもクライアント企業から相談が多く寄せられるようになった」と事もなげに言う姿勢に違和感を感じます。

そもそもこれらの論点は1年以上前から社労士なら話題となっていますし、これらの課題に「事前に」「相談者から相談される前に」企業を観察し、敏感に問題視し、企業へ提案し、解決するのが社労士さんなのではないか。顧問契約を交わして以前から付き合いがあるのならば特に。

できるなら「私のクライアントは既に対応済みの会社が多いですね」と言ってほしい。

そしてさらに「今回の裁判で、一旦立ち止まって考える、いい機会となりましたね」などと言う。これも合わせ技一本で、まさに他人事の発言に聞こえました。

その他
「社員に○○させる」「従業員を使う」など。
あまりに人と会社に寄り添っていないのではないか。でも、こんな発言をする社労士さんが多い。
自社で働いてくれる従業員への感謝が薄い社長の言い回しに近い表現に、私は過剰反応しているのでしょうか。

さらに、分かりやすく例えるなら、誰でも会社に通勤するのにもかかわらず、非正規社員にだけ通勤手当が支払われないことに違和感を覚えないような感覚を持った人間を専門家として重用することの危うさです。

人の気持ちが分からない人物が、人に関わる制度構築や助言をすればどうなるのか。会社から従業員の心は離れるでしょう。それはモチベーション低下による生産性低下や離職者の増加に現れるかもしれません。

大企業では人事部(課)があったりするものですが、同じ会社の従業員に対して人事担当者が思いやりのかけらもない対応をすることから「ひとごと」と読み、他人事で薄情な様子への皮肉として表現したりしますが、我々、社会保険労務士は更に社外から意見する立場である以上、人に寄り添い、高い倫理観と誠意をもって、適切な言葉を選び伝える姿勢が、あるべき姿であると思います。

ハードルは高い。

もう一つ
社労士さんが「生産性向上が今後の課題ですね」と事もなげに言うのも、なんとも・・・。
社労士さんが人事労務制度をどれだけ整えたとしても、実際の利益への直接的な原因とまではなりません。
最後は会社に関わる皆さん全員の、主に従業員の頑張りです。
自立(自律)した従業員になり、創造性を発揮し、望ましい結果を生み出す努力をする。そんな風土を醸成してゆくこと。
望ましい結果を出すまでPDCAを高速で回し続けること。

さて、社労士さんでここまでコンサルティングできる、実行支援している者が何人いるのだろうか。社労士さんの仕事ではないのであれば、軽々しく「生産性を高めることですね」なんて言えないのではないか?社内に一歩深く踏み込まない姿勢ならばせめて「大変ですが頑張っていただきたい」の表現になるのではないか?

文字情報での発信ではなく、わざわざ動画配信しているからこそ、感情の込め方が伝わります。熱い男の代表例の松岡修造さんの熱さの10分の1でも込めて「頑張ってください」と伝える。

あまりに冷静で淡々と他人事の表現で話されると、現場の人間には切実な法令や判例をこね回して遊んでいるような血の通わないイメージが社会保険労務士に付いてしまうのではいか、そう感じます。

最後に
政府の中小企業への政策方針は「生産性の低い企業には倒産もしくはM&Aで買われることで、生産性の高い企業に人も財産も移し、国全体の経済力を高める」のだそうです。

つぶれそうな会社には早々に退場していただく方針なので、今後の経営において資金繰りを中心に甘い予測は禁物のようです。

お役に立ちましたか?今日はこのへんで。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
成戸克圭「いい会社」研究ホームページ
http://gifusr.jp/laboratory/

事務所
岐阜県美濃加茂市の社会保険労務士
「なると社会保険労務士事務所」のホームページ
http://www.gifusr.jp/

ブログランキングに参加中です。
下の「社労士」ボタンを押していただけると励みになります。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

以前の記事を読みたい方はカレンダーの数字をクリック!
キーワードで探したい方は検索ボックスで行い、読みたい題名をクリックしてください。

このブログは誰でも読める無料のものです。ブログの内容を書籍・講演・ビジネス等、公的な場で引用する場合は当事務所へご連絡ください。
このブログの内容を当事務所に相談無く活用する場合は自己責任で行ってください。
活用した際の損害について当事務所は一切責任を負いません。
posted by なると at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | なると社会保険労務士

2020年11月16日

第32回「いい会社」ふりかえり会を開催しました。


『「いい会社」への成長支援!』の成戸です。

ご愛読ありがとうございます!

◎第32回「いい会社」ふりかえり会を開催しました。

「いい会社」には法則がある!

10月31日に以前学んだ法則についての振り返りである「いい会社」の法則ふりかえり会を開催しました。

今回も Zoom によるテレビ会議で大阪の仲間も参加。それと同時に年々便利になるインターネットでのコミュニケーションに時代の流れの速さを感じますね。ただ、実際の対面とは異なる伝わり方、伝え方の難しさについては、今回の会の話題にも出たところです。

今回は法則5と法則6を社会保険労務士の望月泰徳氏に振り返ってもらい、キーワードを取り上げながら参加者で話し合いました。

今回は会社事例として北海道のお菓子製造販売業の柳月という会社について挙がっていたので、これについて話し合いました。

その会社では「私たちはお菓子を通じて家族の絆を結び、人と人との心を結びます。」を理念として5つの誓いを挙げています。

ホームページ http://www.ryugetsu.co.jp/about/promise.html

5つすべてに「心を結ぶ」とあり、印象的なのは「おいしいお菓子」とは書かれていないことです。

心を結ぶお菓子を作る。非常に抽象度が高く、難易度が高いように感じますね。

その中にはもちろんおいしいお菓子という意味も含まれてはいると思います。しかし値段はケーキ三つを買って500円で足りる、家族団欒を目的としている設定としており、目的に合わせた範囲内での美味しいお菓子作りになります。

大変そうですが、このような姿勢が地元住民に支持される要因の一つになっているようです。

良い商品とは一体何か?を問い、製品開発するうえで、様々な解が出る良い事例でもあります。

高級な原材料をふんだんに使い、ただただ美味しいお菓子を作り、記念日に頑張って購入する高級なお菓子も、それはあってよいと思います。会社の理念、目的に合わせて商品は決まり、会社の形も変わります。

家族の、地域の、心を結ぶために努力する姿勢が設定として間違いであるはずがありません。そこから先は知恵を出すところなのでしょう。

さて、メンバー間での話し合いですが、メンバーが「いい会社」の勉強をきちんとされていて、同じような意見になり過ぎている感じがしています。「もう少し専門分野の意見を入れられるよ良いね」と確認しました。


お役に立ちましたか?今日はこのへんで。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
成戸克圭「いい会社」研究ホームページ
http://gifusr.jp/laboratory/

事務所
岐阜県美濃加茂市の社会保険労務士
「なると社会保険労務士事務所」のホームページ
http://www.gifusr.jp/

ブログランキングに参加中です。
下の「社労士」ボタンを押していただけると励みになります。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

以前の記事を読みたい方はカレンダーの数字をクリック!
キーワードで探したい方は検索ボックスで行い、読みたい題名をクリックしてください。

このブログは誰でも読める無料のものです。ブログの内容を書籍・講演・ビジネス等、公的な場で引用する場合は当事務所へご連絡ください。
このブログの内容を当事務所に相談無く活用する場合は自己責任で行ってください。
活用した際の損害について当事務所は一切責任を負いません。
posted by なると at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | なると社会保険労務士
にほんブログ村 士業ブログ 社会保険労務士(社労士)へ
にほんブログ村 にほんブログ村 経営ブログ 人事・総務へ
にほんブログ村