2018年11月05日

2ヶ月以内の期間雇用者の解雇には、解雇予告手当は不要。しかし…


「働く喜びに満ちた会社」に育てる! の成戸です。

本日もご愛読ありがとうございます!

◎2ヶ月以内の期間雇用者の解雇には、解雇予告手当は不要。しかし…

労働相談者のお話です。

ある会社に就職が決定し、2ヶ月の有期雇用期間を試用期間とし、その後、問題がなければ正社員採用される労働契約を結び、働き始めました。

しかし2ヶ月の有期雇用期間の終了前に解雇されました。

当時経営者は解雇理由を伝える義務はないとして一方的な解雇を行ったそうです。

この時点で二つの問題があります。

一つ目は期間内に解雇することが難しいという点。

二つ目は解雇理由もなく一方的に解雇すると解雇権の濫用として、解雇無効となる点。

雇用期間を約束したにもかかわらず、正当な理由なくその契約を破棄しており、過去の裁判例を見ても解雇無効もしくは契約違反として何らかの賠償や、従業員としての地位を認めると言った会社側の負ける確率の高い内容です。

今回は無期雇用の正社員として就職する可能性を約束されている点も含めると、ますます会社の横暴な振る舞いを指摘されても仕方ないのではないかと考えられます。


相談者は労働基準監督署にも相談したそうです。そこで相談者は労働基準法にある解雇予告手当の存在を知りました。

解雇予告手当とは
従業員が突然、解雇を告げられ、即日やめるようなことがあれば、翌日からの仕事や生活費の工面などに困るため、そうならないように、使用者である経営者は30日前には解雇の予告をする義務があるとしています。
この場合、30日より前に予告出来ない時は、足りない日数分の給与を払う必要があります。
例えば即日解雇しようと思った場合には、30日分の給与を払う必要があるわけです。

しかし、お題にもあるように2ヶ月以内の有期雇用者には解雇予告手当の支払いは除外されております。

ごく普通に考えれば、2ヶ月後には仕事がなくなることは分かっていたとして、その後のことは当労働者が考えるべきことであるとしているのでしょう。

しかし、このケースでは有期期間終了後に無期雇用の可能性を約束ているため、法の趣旨から考えれば、疑問を感じざるを得ません。

相談者には労働局や他の労働基準監督署に見解を求めるよう助言しました。


それにしても、この会社は2ヶ月の有期期間を試用期間として設定している様子から見ても、上手に法律の抜け道を使っていると思っているのでしょう。

そして残念ながら、ひょっとすると質の悪い社労士が顧問についている雰囲気も漂っています。

何にせよ私から見れば小手先の浅知恵としか思えません。

相談者から聞いたところによれば、やはり退職者が続出しており、従業員の入れ替わりが激しい会社であるそうです。

このケースは
従業員を利益を最大化させるための道具と考えるか、

従業員の幸せを目的とした経営を行うのか、

その違いがはっきりと見えてくる事例であると思います。

そして実は後者の方が着実に長く利益を上げ続けながらしてゆける経営戦略である、と私は考えています。


それでは今日はこの辺で。

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posted by なると at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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