2019年05月20日

戦術と戦略、部分最適と全体最適


『「いい会社」への成長支援!』の成戸です。

ご愛読ありがとうございます!

◎戦術と戦略、部分最適と全体最適

先週、ある組織で仕事をしていた時のこと。

来客者から当組織理念を実現するために有用な情報を得たため、当組織のメンバーにお伝えしたところ「これは知らなかった」という反応で、新情報を基に新たな計画や行動が発生する流れが出来るかと思いきや、

「でも他の部署は知っていると思います。」と付け加えるように、言い訳するように話す様子を見ていると、

部署ごとのセクショナリズムにより重要な情報を共有できていない?
部署同士の協力体制が弱い?
組織の強みである協働が弱いことによって新しいアイデアを生み出す力は弱い?
定例業務(ルーティンワーク)しかしていない?
実行タイミングを逃している?

などと色々と考えてしまいました。
そこで、

なると「他部署との情報共有はどうされていますか?」
メンバー「月に1回の会議に出席して…」
なると(のんびりしているなぁ。)

妄想「頻繁に共有する機会や仕組みを作れば?」「会議を増やすと残業が増えて」「いや、社内サーバーなどを使ってもいいし、いろいろできるかと」「年に1回の改善提案のときに話してみますが、予算の問題や、ネットに詳しくない従業員がおり…」「で、君ら、ふだん何のための仕事しているの?」

ちなみに考えている間の時間は、私を外から見ているとボーっとしているように見えているだろうな、とすると、大事なことを考えている人を大切にしてほしいなぁ、と考えてみたりして時間が過ぎていくのでした(今回はコンサルティングといったものとは全く違う仕事をしているため、この件について伝えるメリットは一切ない《場が混乱するだけ》と判断し、黙っていました)。

効果のない活動と認識し、修正し、再活動するまでの時間が長ければ無駄なコストは嵩み、最適なタイミングを逃し、望ましい結果は遠のいていく。

時に、組織のトップが現場を全く知らず、思い付きでの言動に周囲が振り回された過去があり、今ではトップの指示を聞いているふりをし、中間管理職を中心に現場が自分たちで考えて仕事を工夫している。なんて状態になっている組織は意外と多くあるのかもしれません。これをトップダウンならぬ、ミドルトップダウンなどと言います。

組織は全体が協力し合って実行することにより、虫メガネで光を集めて紙に火をつけるように最大の力を発揮します。

ミドルトップダウンでは、どんなに頑張っても、その場その場ごとの最適な対応になります。これを部分最適と言います。

これが恐ろしいことに、他部署との仕事の連携部分を考えられず、他の部署に悪い影響を与える可能性もあります。「自部署だけよければよい」となりがちだからです。むしろ他部署の存在さえ思考の枠から外れているかもしれません。

全体で連携して最大の力を発揮するための工夫する、これを全体最適と言いますが、さらに外部環境との関係を含めたうえでの経営上において、集中した力を効果的に使う、これは言い換えれば戦略です。

戦略とは戦いを省くと言い「戦わずして勝つ」が最上であるとすれば、素晴らしい戦略を策したときには、今現在行われている部分最適(個々の現場での戦い方である「戦術」)それ自体が不要になる可能性があります。

もう一度振り返りますと、全体最適のためには現在行われている部分最適が時として邪魔になる可能性がある、という事です。これを現場の人に言ったら猛反発を食らうと思いますが。そもそも部分最適しかないとコツコツと現場で頑張らせたのはトップの責任でしょうからね。

つまり、戦略に合わせた戦術の策定が流れとして正しい。

ただし、部分最適から新しいビジネスが生まれ、スピンアウトして新会社を作るといった方向性もあります。このあたりは以前の日記に書いた「両利きの経営」が出来てこそ、であり、これもトップが役割を果たさなければ成立しません。

先述のミドルトップダウンや共有、協働と言ったものから分かるのはトップから組織の末端までを一つの鎖のチェーンのように強固に繋がれている状態の大切さです。

つながりにおいて一つの弱い部分があると、力を加えた時、ちぎれて機能しなくなる。つまり組織能力の最大出力はチェーンの一番弱い部分の強度と同等になるのです。

そして、過去の日記で書いてきたように人的資源や組織そのものの状態の関係から、中小企業では戦略に組織が従うわけでは無く、組織に戦略を合わせる方向で考える、組織にアジャストする方が効果的です。これしかない、と言う組織もあるでしょう。

組織自体の能力や、目の前にいるメンバーの能力に合わせないと、どんな素晴らしい戦略戦術も絵に描いた餅になるわけです。

もう一度おさらい「組織に合わせて戦略を策定し、戦略から必要な戦術が生まれる。」


冒頭の組織はどうでしょうか?
地元は有名な組織であり、有能な人材が集まる組織であるとされていますが、実のところは調査してみないと分かりません。

また長年、組織構造(組織図)が同じで硬直しており、つながりを良くするために、あえてこれを変えることによるメリットと混乱を引き起こすデメリットを比較するとどうのかな?と。ただし異動はあってしかるべきかなと。

それならば、どんな方法を講じてみようか?戦略ありきの方法が通じるならば、楽なのかもしれません。

つながりについて調査ヒアリング、
リーダーの役割の実施度合い、能力の把握。
そもそもの理念の再確認から浸透具合。人に関する仕組みや制度と仕事の方法や内容の一貫性。

色々考えられるな、などと考えてみたのでした。

お役に立ちましたか?今日はこのへんで。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
成戸克圭「いい会社」研究ホームページ
http://gifusr.jp/laboratory/

事務所
岐阜県美濃加茂市の社会保険労務士
「なると社会保険労務士事務所」のホームページ
http://www.gifusr.jp/

ブログランキングに参加中です。
下の「社労士」ボタンを押していただけると励みになります。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

以前の記事を読みたい方はカレンダーの数字をクリック!
キーワードで探したい方は検索ボックスで行い、読みたい題名をクリックしてください。

このブログは誰でも読める無料のものです。
このブログの内容を当事務所に相談無く活用する場合は自己責任で行ってください。
活用した際の損害について当事務所は一切責任を負いません。
ブログの内容を書籍・講演・ビジネス等、公的な場で引用する場合は当事務所へご連絡ください。
posted by なると at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | なると社会保険労務士
にほんブログ村 士業ブログ 社会保険労務士(社労士)へ
にほんブログ村 にほんブログ村 経営ブログ 人事・総務へ
にほんブログ村