2021年05月17日

皆勤手当てと年次有給休暇


『「いい会社」への成長支援!』の成戸です。
ご愛読ありがとうございます!
今週も会社経営と人事労務のヒントをお伝えします。

◎皆勤手当てと年次有給休暇

経営者の想いとして「従業員に出勤日に予定通りに出社してほしい」と切実に感じている人は多いようです。

そのきっかけは欠勤や遅刻、それも突然のものが多い従業員が目立ったときでしょう。

予定の人員数で予定通りの内容を予定時間働いて製品・サービスを生み出すことで、経営の見通しが立てられるものが、生産の源泉である人が居ないとどうにもなりません。

「始業時間に出社してきて当然」と思っていても来ない人は来ないのであり、怒り、困惑、毎日出社してくれる従業員に感謝したりと、社長さんの悲喜こもごもの心情を察します。

そこで毎月キチンと出社してくれる人に報酬を与えよう、もしくはしっかり出社してくれない人にはお金を払いたくない、金額に釣られて出社してくれるだろう、などの発想から精勤手当・皆勤手当と言った仕組みを考えるわけですね。

手当目当てで出勤する意味での制度導入で、実際に手当が効果を発揮するのは「毎日の始業出社が習慣化された人」と「病的に遅刻欠勤する人」の間の「ちょっと気持ちを切り替えれば出社できる人」の少数だけだと思います。

さて、精勤手当・皆勤手当と名前はいくつかありますが、内容は会社ごとに決めるものであって、定められたものはありません。

例えば月の所定出社日のすべてに出社した場合に基本給とは別に手当を支給するものがあります。1日でも休んだ場合には手当が出されないものです。

ここで気になるのは「年次有給休暇を取得した場合はどうなるのか?」ですね。

冒頭の経営者の気持ちからは「休んだから手当不支給」と考える人もいるかもしれません。実際に不支給で運用している会社もあるようですが、違法の可能性が高いです。

有給休暇の取得を理由として、賃金などに不利益な扱いをすることは労働基準法附則136条で禁止されています。
第百三十六条 使用者は、第三十九条第一項から第四項までの規定による有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない。

つまり、年次有給休暇を取得した場合は手当支給。

するとだいたいの従業員は年次有給休暇を取得するので効果は更に薄い。

しかし、年次有給休暇には日数の限りがあり、これを使い切ったら次からは欠勤扱いとなり、ここからようやく手当不支給が可能となるのです。

次に欠勤が目立つ従業員にはどうしたらよいか?となりますが、まずは注意指導が前提となります。しかしどのような事情で欠勤が発生するか確認が必要でしょう。しっかり話を聴いてみてください。そして教育です。その次に相当な理由があれば懲戒処分。

採用から試用期間を経て勤務態度が確認できたうえで雇用されていると思います。欠勤が増えるとすれば何らかの変化があるはずなので、ここは総務人事担当者や上司が普段から心配りをして見ておく役割を果たしましょう。

お役に立ちましたか?今日はこのへんで。
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成戸克圭「いい会社」研究ホームページ
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岐阜県美濃加茂市の社会保険労務士
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posted by なると at 00:37| Comment(0) | TrackBack(0) | なると社会保険労務士