2019年01月07日

読書:「幸福学」について


「働く喜びに満ちた会社」に育てる! の成戸です。

本日もご愛読ありがとうございます!

◎幸福学について

お正月の間に書籍「幸福学〜ハーバード・ビジネス・レビュー編集部編」を読みました。

世界中の経営学者が幸福と経営について研究した結果を発表している書籍の編集本です。

昨年、幸福学について知り、慶応義塾大学の前野隆司 教授を知ったので、興味がありました。

また、当日記の中でも、私の仕事の一つの目的としても「働くことで幸せになる」を大切にしている自分としては、幸福と就労環境との関係を研究した結果は興味があります。

前野氏曰く、研究結果として「幸せな従業員は、不幸せな従業員よりも、想像性が3倍高く、生産性が30%高く、欠勤率が低く、離職率が低く、組織を助け、外交的で、知的で、想像的で、情緒が安定し、健康であり、長寿である」と前書きで書いています。

ただ、他の記事などでも同じことをお話されているので、この書籍に、その根拠と詳細が書かれていると期待して購入したのですが、そのような内容は無く、今まで学んできた内容が大半であり、自分としては少々残念でした。

その中でも再確認と新しい知見としての内容を自分なりの表現で少しずつ挙げていきます。

●幸福は一つではない。

幸福と就労環境について論じる前に、幸福の定義を行う必要があります。

本書ではハッピーHappy、気分や感情に近い「短い時間の心の状態」を表すハピネスと在り方、長期的な幸福を示すWell-beingの両方を含みつつ、ハッピーに近い側について論じられている論文が多い。

また、会社経営という組織論を考えるうえで個人主義の国と集団主義の国では文化が異なり、個人の快楽の重視と、他者への貢献や利他性を重視する違いがあり、一概に結論を出せるものでもない。

日本は集団主義と言われているが、若者を中心に個人主義が強くなっていると感じられるし、地域による差、結構多くの会社訪問をさせていただいている感覚としては、企業ごとの文化の違いは驚くほどあるため…と、これを言っちゃおしまいなのですが、一概に言えません。研究結果は参考にすべきものですね。

つまり、会社から見て外部の私がコンサルティング等で介入する場合、その会社の幸福と従業員の幸福の定義を確認する必要があるわけです。

企業理念が明確であり浸透している場合は定義があると想定できますし、まったく定義と言えるほどのものも無いかもしれません。従業員個人で異なる場合もあるかもしれません。中小企業ではそれが当然でしょう。

そして困ったことに幸福はイコール公平・正直ではないとしています。世の中には不正をしてでも良しとして幸福となる思想や文化が存在するとして、我々は企業文化としてこれらを排除する強い姿勢が必要です。

●幸せの度合い

人は大きな幸せな出来事があっても短期間で慣れ、その幸せを普通と感じるようになります。

有名なフレデリック・ハーズバーグの「二要因理論」から提唱された「衛生要因・動機付け要因」でも分かるように、例示すると、昇給は一時のハッピーには繋がりますが、動機づけ要因にはなりません。

結婚や子供、お金やモノはそれ自体では幸福を維持できない。

大きな幸せ1回より、小さくても幸せが多い方が幸せの度合いは高いとされています。

想像するに会社を定時に帰宅して家族で食卓を囲むといったことは小さい幸せが毎日訪れる、のかもしれませんね。

●幸せはどこにあるのか

望んだことが実現することだけが幸福ではない。

集中している時や、望まない結果や出来事に対する別の見方が出来ること、であっても幸福になれるという意味で、その過程(プロセス)が幸福である場合もある。


●会社経営にプラスになる幸福

創造性、生産性を高めるインナーワークライフを充実させることだそうです。

インナーワークライフとは感情・モチベーション・認識の相互作用の質を表し、これを効果的に高める方法として「個人やチームの進捗」が影響する(触媒となり、栄養分となる)。

自分の理解としては単純にマネジメントの一つに進捗状況の確認と小さな進捗を皆で祝ったり愉しむマイルストーンを用意して実行すればよいと理解しました。

自分たちが少しでも前進している、その自覚してもらう仕掛け、「あなたは仕事(チーム)に役立っている」と気付かせる。自尊心を満たすことはモチベーションに影響する。

詳細として
・判断の裁量を与える
・情報を共有する
・ぞんざいな扱いを無くす
・成果についてフィードバックを行う

とあり、人事労務管理の
・職務拡大・職務充実の裁量を与える仕組み、
・報連相
・充実した人事評価制度
といった基本的であり重要な仕組みにつなげられます。

そして、これらを集約すると公平・公正・公明な組織運営となります。

●目指すべきは長期的な幸福

常に幸せである状態はあり得ないのであり、困難に直面したらストレスを感じるのが当然であり、自然であるとして受け入れ、しっかりと困難とストレスに対応すること。

これによって目指すべきは長期な達成であり、これは持続的な幸福へとつながっている。これを「人生への愛」と表現している。

●さいごに

年始のスタートとして人生について考える良いきっかけになりました。
まとめを書きながら、自分の琴線に響く内容を取り上げていくと、自分の価値観を表示していることに気付きました。

人はパンのみにて生くるにあらず、なんてカッコイイ言葉があります。幸福について、自己実現の欲求に従う喜びも含め、労働者と経営者が一人一人、考えるべき論点であると思います。

本書は小さい本で、短時間で読めるため、お勧めします。


お役に立ちましたか?今日はこのへんで。

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posted by なると at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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