2021年01月25日

創造性に効くのは社屋か有給休暇か


『「いい会社」への成長支援!』の成戸です。

ご愛読ありがとうございます!

◎創造性に効くのは社屋か有給休暇か

実際に訪問してお話を聞く中で嬉しい話として、コロナ禍の現在であっても新社屋を建てたい社長さんはいらっしゃいます。とても景気の良い話ですね。

すると悩みは、理想的な土地・建物がない、となってきます。多分、今後、いくつか売りに出されてくると予想されますので、物件は出てくるように思います。そして安く買えるかもしれません。世間と逆に動くと大きなお得が得られる一例です。

同じように、貴重な人財であっても手放さなければならない会社も出てくることでしょう。逆に「ここぞ」とばかりに声をかけ採用できれば、思わぬ宝を得られる可能性があります。

「以前働いていた会社がなくなるときに、前から知り合いだった今の社長に拾ってもらった」と経営者の右腕にあたる人物からお話を聞くことが時々あります。普段から社外の人と知り合っておくのは本当に大切です(飲み歩くのではなくて)。

話を戻しまして、
ある会社で立派な社屋を建てられました。
製造業で製品開発も手掛けている会社です。
見れば一つヒット作が出れば当分安泰な様子。

近年のモノづくりは供給過多により一般的な機能を備えただけの製品が売れなくなってきています。そのためデザインや話題性、イメージといった部分による訴求力が売り上げに大きく影響しています。「ハードからソフトへ」「モノからコトへ」というわけです。

そのため、製品開発の企画段階でのマーケティングやデザイン、アイデアがとても重要であり、突き詰めるとヒット製品のカギは従業員の創造性に求められます。

会社としては「創造性を豊かにするためにどうすればよいか?」の問いはとても重要な課題となっているのです。

そこで、工場とは別に事務所としてデザイン性の高い社屋と建てました。オシャレな社屋で創造性が高まる点に大いに期待しているのでしょう。

新社屋のために土地を買い、建物を建てる。お金がかかります。自分としては製造業は現場が中心であって、事務所が大きくなりすぎるのは従業員のモチベーションや財務的にもバランスがよろしくないと私は考えています。もちろん、将来的に工場を持たない会社(いわゆるファブレス企業)になる方向であれば話は別です。

オシャレな社屋で得られるメリットは宣伝効果、新規顧客開拓、受注増、従業員採用しやくすなる、資産の増加?銀行から融資してもらいやすくなる?どれくらいなのでしょうか。大きな買い物ですから、投資額と利益額をある程度、予測し算定しておくのは当然です。社長の見栄やノリで出来るようなものではありません。

そこで従業員の創造性発揮によるメリットは算定しがたい定性的要素です。社屋と創造性の関係は、正直なところ分かりません。

就労場所が汚れているとやる気は低くなりますが、就労場所が美しいとどれほどやる気が出るのか。衛生要因(無いと不満だが、高くても高い満足を与えない要素)の部類であり、動機づけ要因とはならない。ましてや工場ではなく事務所であればなおさらです。

さて、唐突ですが、ここで当社の新たな情報として「有給休暇取得率が低い」を入れます。

そう、業界平均の半数程度しか従業員が年次有給休暇を取得できていない会社なのですが、こちらと創造性については政府の方針と相まっていくつかの調査・研究によって「有給休暇を多く取得している会社の方が取得していない会社と比べ創造性が高い」との説がたくさん出ています。

もちろん「効果的な」有給休暇の使い方をしたからこそ創造性が高まるのであって、単純な数ではないのでしょう。

同じように年次有給休暇の取得率と生産性の正比例といったものは、まさに論を待たない状態で、検索すれば多く出てきます。

有給休暇は働いていないのに給与を与えることから、お金がかかります。人件費の増加であって会社には直接的にはメリットがない。ただし、人は生き物であり、日々刻々と変化するものです。心身の健康を保つための時間を会社が与えていると考えれば、長く働いてもらう上で大切な投資と考えることが出来ます。

また、社外での活動によって新しい経験や情報を得て帰ってきた従業員の創造性に期待することもできます。会議自体で新しい斬新なアイデアが出ない事実と合わせて考えてみましょう。

極論ですが、新社屋の建設費用と有給休暇取得数の増加による人件費とどちらを優先すべきかと問われれば、私は有給休暇取得を選びます。

もちろんどちらも大切、とは分かっていますが、人を活かすうえでの投資のほうがリターンは大きいと考えます。建物や機械自体が利益を生むことはありません。人がすべてを生み出します。それどころか経年劣化で消える価値と、年々能力が高まる人間と比較してはいけないのかもしれません。そもそも会社の存在意義として「人が幸せになるため」という前提を忘れないようにしたいものです。


お役に立ちましたか?今日はこのへんで。
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成戸克圭「いい会社」研究ホームページ
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posted by なると at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | なると社会保険労務士
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