2021年09月06日

組織図と機能とその実際


『「いい会社」への成長支援!』の成戸です。
ご愛読ありがとうございます!
今週も会社経営と人事労務のヒントをお伝えします。

◎組織図と機能とその実際

このブログは日記の形態をしているため、そのとき頭をよぎった物事を書いている気楽さがあります。

さて、今回も「こんな当たり前のことを書いて読者に申し訳ない」ような気持ちを覚えながら、しかし現実にある出来事として、不思議さと共に悩ましい現実のお話です。

ある会社の相談に乗り、経営者の大きな悩みの一つに「社長自身の仕事が多すぎる」というものがありました。

聞くと従業員40名程度の規模でありながら、社長が現場の仕事まで手伝っており、理由を聞くと「これを見逃すと大きな事故になる時に、どうしても手を出してしまう」とのこと。

相手の話をまともに受け止めると、大きな事故になるようなヒヤリハットが続発していることになり、それはそれで恐ろしい現場だ、となってしまいますが、私が見立てるとしたら「従業員が社長の現場仕事を用意しているのではないか」と考えますし、もう一つの原因として大きなものが「組織図」でした。

一般的な企業では社長を頂点に、部長数名、その下に課長、そして平社員大勢、と「ピラミッド型の組織」となるのですが、この会社は社長の下はすべて平らな「文鎮型」と呼ばれる組織となっていました。

文鎮型では多くの従業員の上司が社長しかいません。つまり指示命令、報連相の受け手も責任もすべて社長となります。これの解決策は平社員に権限を委譲することですが、すると全員に権限委譲することになり、全員が優秀でないと権限を間違えて使ったときに収拾がつかなくなります。課長や部長クラスの権限を平社員が持った時を想像してみれば分かると思います…。

社長の目が行き届く人数であれば、管理職を育てるより簡単なマネジメント方法かもしれませんが、この会社は限界を超えていました。

社長が現場に近いため変化に気が付くことはメリットではありますが、人に任せるより自身でやった方が早かったり、教育する時間が無いため、結局すべてを引きうける悪循環。そしてその様子を見ていた従業員が、現場の仕事の中で社長の仕事を用意し、取っておく。どんどん面倒になっていきます。

なぜこのような形になったか尋ねてみると「○○業界専門のコンサルタントが『組織の実際に合わせましょう』と言って、私もそのように思い、こうなりました(文鎮型組織図にした)。」

そのコンサルタントは日々髪を振り乱して働いている高齢の社長の悩みを聞いて、悩みである忙しさを解決するどころか、肯定して固定化させようとしているわけです。正直、呆れましたが私は上記にあるように問題点を指摘し、修正を助言して、その会社を離れました。理由は社長が某コンサルタントを重用したようで、その後、社長からお声がかからなくなったためです。

数年後にお声がかかり訪問したところ、組織が変化していました。何らかのきっかけで私が助言した方向性に修正して実行されていたのです。

時間がかかったのにもわけがあります。ピラミッド型にするには管理監督者(上司になる人物)を育てる、もしくは採用する必要もあるからです。

こうして社長から「ようやく少し楽になりました」「引退するときに、後継者が引き継ぎやすくなってきたと思います」との感想を貰いました。
(ただ、未だに社長が多くの支援者を自身の都合よく利用しようとして、支援者たちの方向性の違いから経営の芯が浮ついている様子があります。何度も理解を得るために長時間話し合っても落ち着かない様子に、こちらも力の入れどころが難しい状態となっています。)
一例の話はここまでとします。
・・・・・・

さて、地方の中小企業の中には組織図の図面上はピラミッドの三角形をしていても、ヒアリングして実際を確認すると真っ平にちょこんと社長が乗っている文鎮型の会社が多くあると感じています。そこでは経営者の能力が抜きんでていたり、逆に従業員を上手に育てられていないために立体的な配置が出来ない現実が見て取れます。

長年平和に働いて継続してきた会社が社長の引退と共に後継者がおらず会社を閉じてしまうのもこのような形が多くあり、社長の持っていた技術が失われ、平和に働いてきた中年以上の従業員も難しい転職に翻弄されたりする。非常にもったいないと思います。

従業員の教育による能力向上の中に、情意、人格を含め、向上心と自律心をもった起業家精神を育てられれば未来は大きく変わるはずです。このような現実と未来のギャップをどうにかするには早めに手を打つしかありません。

今回は組織図の機能の一端とその実際をお伝えしました。

お役に立ちましたか?今日はこのへんで。
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posted by なると at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | なると社会保険労務士
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