2023年03月13日

自己評価と言動は一致する


『「いい会社」への成長支援!』の成戸です。
ご愛読ありがとうございます!
今週も会社経営と人事労務のヒントをお伝えします。

◎自己評価と言動は一致する

最近、回転すしチェーン店舗での若者の不適切な動画が拡散し、犯罪行為として逮捕されているニュースがあります。

動画を見ると反射的に不衛生で嫌悪感を覚え、また「私だったら、あり得ない行為」と非難する気持ちが生まれます。

回転寿司のように「顧客の相互の信頼関係が成立しているからこそ、安価であり、利便性が担保されている部分が大きい仕組みを破壊する行為であること」を、このような言語化しなくても誰もが感じる瞬間なのでしょう。

この「相互の信頼関係で成り立っている仕組み」は社会の多くの部分で機能しており、もちろん会社の中でもあります。規則化していなくても、相互の理解や、理解できなくても習慣として守っているものの中で、知らず知らず快適に過ごしているわけです。

こうしてみると、社内での様々な変更には、これらの因果関係をある程度知った上で行うのが望ましいと考えられますね。

さて、その次に思うのは「なぜ、あのようなことをするのか?」です。

面白い論があったので紹介します。とは言え、言われてみれば当たり前の話です。

動画に出ている若者の中の髪の毛が金髪であることが多いのは、あながち偶然では無いようです。

今回の騒動では残念ながら地元の岐阜県の若者が出て不名誉にも有名になってしまいましたが、彼は普段は黒髪なのだそうです。それを冬休み期間だけ親から許可を得て金髪に変えたところの所業となっており、

一般的な表現では金髪になったことや冬休みの自由な期間で「気持ちが大きくなって」ふざけてやった、となります。これをもう少し深く掘り下げると、

「人は自己評価と自身の言動を合わせる習性がある」との原則があり、今回は金髪になった自分への自身の評価が、従来よりも悪い若者として再評価が行われ、普段であれば行わない行動を引き起こした、と考えらえられるのです。

欧米では金髪は普通なので大きな意味はありませんが、日本では人種として黒髪が多く、金髪は目立つこと、自身の意志で変える必要があることと、金髪のイメージの中に「ワル」「やんちゃ」「危険」「犯罪」が日本にはあるため、

一時とは言え、自己評価が普段の「不真面目な学生」程度から「街のワル」へとワンランクダウン(本人の中ではワンランクアップ)したと考えられます。

本人のワンランクアップは彼の中の憧れなのでしょう。

「悪い奴ならこれくらいのことをするだろう」とふざけていたとしても、「本人の想いがどのようなものであっても社会一般では駄目なものは駄目」で通じないことがあやふやになっていたと想像します。

学校の規則に金髪禁止事項がある所も多いのは、あながち偏見だけの決めつけではないと分かってきます。

ちなみに「偽ブランド品を身につけるとモラルが低下する」という大学の研究結果があるそうで、同様の意味でしょう。

もう一つ、金髪と犯罪率の相関の間には金髪と貧困率という相関があるなど、一概に言い切れない部分がありますので、今回はイメージが自身に影響した、と言うお話です。

教育の世界では教師が生徒に良い期待を持つと成績が上がる「ピグマリオン効果」、反対に悪い期待やレッテル貼りをすると成績が下がる「ゴーレム効果」がある、と言う話はかなり前に日記で書いた記憶があります。

自己評価と周囲の評価によって本人の生き方が変わるとすれば、双方の評価をかなり慎重に注意深く丁寧に設定(決定)することが求められますね。

家庭、学校、会社、どこでも、です。

お役に立ちましたか?今日はこのへんで。
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posted by なると at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | なると社会保険労務士
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