2023年05月15日
違いがあれば摩擦は生じる(多様性のはなし)
『「いい会社」への成長支援!』の成戸です。
ご愛読ありがとうございます!
今週も会社経営と人事労務のヒントをお伝えします。
◎違いがあれば摩擦は生じる(多様性のはなし)
近年「多様性」と言う言葉が聞かれるようになりました。
多様性に人権や誰もが生きやすい社会を求めての社会的な要請の面と、人としての寛容を求める面、会社経営上の利点としての合理的な面があるように思います。
当り前のこととして、多様性の中では価値観や趣味嗜好が異なれば当然、意見が異なります。
例えば組織内での判断において多様な価値観の中で1つの決定を下す時、同一の価値観を持つ構成員であれば、簡単に短時間に決定することが出来るでしょうが、多様性の中では合意に至るまでの手間は大きくなるはずです。
その表現として、いい言葉が見つからず、ちょっと考えました。
・コンフリクト
・衝突
・異論
・論争
・争い
等々の単語が連想されましたが、「摩擦」と表現しておこうと思いました。
多様性があれば必ず衝突するわけでもないし、、、等と色々考えました。
こすれて、擦り合った部分が熱を持ったり、均したり、接点の組織が崩れたり、色々あるでしょう。
時々、テレビなどで「自社は多様性を尊重し…社員もすんなり受け入れているようです。特に問題は置きませんでした。」と言っている会社経営者を見ることがありますが、実際はどうなんでしょうね。
自身の持つ価値観は、基本的に自身が大切にしているものであり、本人は正しいと信じているものです。言い換えれば信念であり、そう簡単に変えられないものであるはずです。
他の意見を議論せずに、納得せずに受け入れることは出来ないはずだと思うのです。それには時間がかかるはずです。
現実には表面上「受け入れた体裁を見せているだけ」という人も多いのではないか、とも推測します。
そんな表面上の付き合いで、定年退職までストレスや意見の違いから暴発することなく過ごせる表面的な多様性では、居心地も良いわけもなく、新たな意見やアイデアの発展も無いように思いますがどうでしょうか。そもそも自分を押し殺している組織に安心して発言などできないのですから。
現代の日本人は、信念と表現したようなものが希薄になったという事でしょうか。それとも、組織に対して期待していないからでしょうか。それは個別の問題でしょうが、個別に社員に聞いてみたり、観察してみることが大切だと思います。
「自社の社員はコミュニケーションが取れている」とする時、例えば無難な天気の話をするだけの組織と、自己のアイデンティティーについて語りあう機会があるのとでは、天と地ほどの差があるはずです。極端ですけどね。
多様性があれば摩擦があって当然であり、その上で互いを尊重できる着地点を見つける。それこそがごく普通の人の「あるべき姿」ではないかな、と思います。
お役に立ちましたか?今日はこのへんで。
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成戸克圭「いい会社」研究ホームページ
http://gifusr.jp/laboratory/
事務所
岐阜県美濃加茂市の社会保険労務士
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