『「いい会社」への成長支援!』の成戸です。
ご愛読ありがとうございます!
今週も会社経営と人事労務のヒントをお伝えします。
◎会社の表面とその実際を知ろう。
会社の中には短時間で変化できるものと、そうでないものがあります。
例えば年次有給休暇の取得日数や率が高い方が「ホワイト企業」と考える人は多いでしょう。それならば「自社はホワイトに見えるように年次有給休暇を取らせよう」としたらすぐに出来ます。
年次有給休暇の計画的付与制度を利用することです。
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kinrou/dl/101216_01e.pdf
カレンダーに「この日は有給休暇の休日を取ってください」と決めることが出来るのです。
こうすれば休みが多くなります。実際に従業員が「こんな日に休みたくない」と思っても休みに出来てしまえること、プラス「年次有給休暇を多くとらせるのであれば所定休日を減らしてしまおう」なんてことをしても、年次有給休暇をたくさん取っている会社、と表向きには見えます。
つまり逆から言えば「年次有給休暇をたくさん取れていればいい会社である」とは言えないと思います。
福利厚生の制度があれば良いのか?も疑問があり、従業員が使いたい制度であることと、使用率を見なければなりません。
「自社にはこんな福利厚生制度があり、従業員を大切にしています!」を簡単に信じてはいけないのです。
実際、育児介護休業を取得すると出世できない(昇進昇格が遅くなる)なんて話はザラにあり「使っても良いけど自己責任ね」がはびこっている可能性もあります。
例えば従業員数が200名の会社で、年に1人も育児・介護休業を取得しない会社があったとき、何らかの疑問を抱く思考と感覚を持ちたいものです。
(これも例えば地域性、三世代が同居する過程が多い地域は子育てを祖父祖母が手伝うため休業せずに働けるなど、色々と調査確認は必要です。)
表面だけ見ていてはいけませんね。
もちろん、休業を取得することによって能力が低下した場合は理解が出来ます。では、きちんと能力を評価している会社であるか?が論点となります。
そこまで見て就職する企業を選んでいる人がいるのでしょうか。日本の新卒で何%でしょうか。
表面上の数字や制度は簡単に作り上げることが出来ます。ただし、人の成長や組織の風土は短時間には大きく変わることはありません。
急成長もありますが、それは見えない所でコツコツと積み重ねたものが表に出たものです。
例えば女性活躍が流行りだと考え、女性管理職を一気に増やすことは出来ないでしょう。管理職にはそれなりの能力と才能が求められるものです。だからこそ、女性管理職数が高い企業はきちんと育ててきたのでしょう。
(これも見栄えのために女性を数名、名前だけで権限の無い管理職名を作って付ける可能性はゼロではないので気を付けなけばなりません。)
良い会社、ホワイト企業を表彰する制度が世間に多くある中で、受賞企業が多くある中で、「そうじゃない企業」が紛れ込んでいます。
逆に、陽の当たらない目立たない企業の中にキラリと光る企業もあります。
「働く」という人の人生に大きく影響がある部分について、どんな人も、しっかりと考え、会社を見る・知る努力をすると、人生はもっと良くなると考えます。
お役に立ちましたか?今日はこのへんで。
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成戸克圭「いい会社」研究ホームページ
http://gifusr.jp/laboratory/
「なると社会保険労務士事務所」のホームページ
http://www.gifusr.jp/
人事評価教育システム「ひとまる」
https://110maru.com/
「いい会社」コンサルティングチーム TNCホームページ
http://e-kaisha.info
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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