2022年06月13日

ある人事評価制度の売り込み業者の倫理観


『「いい会社」への成長支援!』の成戸です。
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今週も会社経営と人事労務のヒントをお伝えします。

◎ある人事評価制度の売り込み業者の倫理観

受講した日から時間が経ち、そろそろほとぼりが冷めてきたと思うので日記に書いておきます。

ある日、私の所に人事評価制度のセミナー参加を促すメールが来ました。

以前からお伝えしているように「いい会社」支援コンサルティングチームTNC では人事評価をコンサルティングの一つの目玉として作り上げたので、それとは異なる他の業者の人事評価制度作成について少し知識を入れておきたい気持ちで応募参加しました。

参加してから分かったこととして、内容は社会保険労務士を中心としたもので、社労士に人事評価制度作成のノウハウを販売する営業セミナーでした。もちろんある程度の評価制度の具体的内容を説明してもいました。

当メソッドの作成者は社会保険労務士で、人事評価制度を使って顧問契約を行い、毎月5万円以上の顧問契約を結べるよう仕向ける仕組みとしていました。人事評価制度そのものに値段を付けると高価になり、購入を躊躇する。だから顧問契約の中に入れて長期的に報酬を受け続ける考え方。

氏の制度導入説明によると
「主張はしない」…売り込みや説明をする際に、人事評価制度に目的や主張を入れない。

この時点で「目的が設定されていない仕組みに何の意味があるのか?」と疑問が沸きますね。

次に、もっと具体的に「会社の経営者が従業員や従業員同士に不平等な仕組みを導入したいと望んだ場合は、経営者に対して多少注意はするがそのまま設計して販売する」と言っていました。

「そのまま行えば離職者が増えるなどの可能性があるとしても…強くは言えない」とも。

これを聞いた時点で嫌悪感を覚えました。

会社が悪くなる可能性は予見しながら、経営悪化の原因になるものを販売する。なぜか?

「きちんとした収入を得て、時間や金銭的余裕を持つことで、我々専門家の知見をもって顧問先の会社に貢献するため」だそうです。

私から見れば滅茶苦茶な理屈であり、マッチポンプ(自分で起こしておいた揉め事の収拾を持ちかけて利を得ようとすること。その人。▷ 火をつけてポンプの水で消す意。)でしょう。

社労士やコンサルタントが食えるようにならないと、会社に貢献できない、だから、役に立とうが立つまいが売り込みます。と言うのは無理があります。本来のあるべき姿としては社会に貢献しているからこそ食えるようになる順序でしょう?

以前「弁護士が依頼者の金銭を横領するような事件が発生するのは、弁護士が食えるようになる仕組みが整っていないからだ。もっと弁護士全体が収入を得られるような仕組みを官民一体で考えるべき」と言っていた弁護士が居ました。

しかしそれは弁護士であろうが社労士であろうが、世間の役に立たず、それで生活ができないのであれば転職すれば良いだけの話であって、なぜか自分たちを「他の職業とは違う」「我々は守られなければならない」と、一つ上の立場であるかのように特別視している思考が見え隠れしています。自身と保有する資格を特別視しながら当人たちは自身の倫理にもとる行為を堂々と正当化しているのではないか。

このような状況を論語では「君子は義に喩り、小人は利に喩る」と言う。(立派な人物は、それが正義であるかどうかをすぐに考えるが、つまらない人物は利益になるかどうかとすぐに考える、ということ。)

経営や世の中には論語と算盤の両方が必要として、算盤のみ追求した場合どうなるのか…?

さて、氏は「過去に企業からのクレームは一切ない」と言っていましたが、それには仕組みがあり、評価項目自体を企業側に作らせる形になっており、当該人事評価制度をうまく使えるかどうかは企業次第であること。顧問契約で継続して指導するため「次は良くなるはず」と期待し続けている可能性があること。効果が薄く、測定できていない可能性。人事評価制度とは全く関係なく一時的に業績が向上する可能性があること。等々考えられます。

証拠とまでは言えませんが当制度を導入した企業のその後については一切明言されていません。「多くの会社の業績が上がりました」などとの発言は意図的に避けていたように見えました。

実際には毒にも薬にもならないようなモノなのかもしれません。そうであれば制度を導入運用する費用や手間ヒマが含まれ、経営上マイナスです。

冒頭のセミナーは第2期生とのことで、すでに50人以上の社労士やコンサルタントが当ノウハウを購入し、この人事評価制度を企業に販売し、導入しているようです。今回も数十名が購入するとのことです。

セミナー冒頭に運営者が「セミナー中に誹謗中傷や、勝手に発言する人は、強制的に退場してもらいます」と念を押していたことで抱く違和感からスタートし、その内容にも、企業を指導するような能力的に高い先生なら気付くはず、と期待したいところです。

また、このような先生と呼ばれているがその実態は危険な人たちが笑顔で会社に取り入る可能性について、特に中小企業の経営者の皆さんには気を付けていただきたい、と注意喚起して今回の日記は終わります。

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2022年06月06日

経営者の姿勢


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◎経営者の姿勢

経営者の方とお話すると、稀にですが定型的な発言として「こんな法律に従うと会社が潰れてしまう!」「私は反対だ!」というお怒りが私に向く、理不尽な状況があります。

「法律に従いたくない」考え方をするのであれば、法が制定される前に政治活動をし、自身の意向に沿うように修正させるなり、裁判で司法に問うなりするしかありません。

地方の公務員に怒鳴っても、ましてや一人の事業主である私に怒っても何の意味もありません。むしろ私がその会社への支援を遠慮する動きを促進させるだけです。

法律の枠の中で工夫して会社経営を行うのが経営者の仕事です。違法行為が明るみに出れば日本国で認められない会社組織と認定されるわけですが、そんな会社に従業員が残ることは無いと思います。

法の規制の中での工夫であれば相談に乗れます。そんな会話がしたいのです。


そしてもう一つ「従業員が従わないから法律に合わせられない」発言です。

これは経営者自身が「私は周りからリーダーと認めてもらえていない」と吐露している、悲しい、恥ずかしい発言であるわけですが、実際の本人は「相手が悪い」と一向に気づけていません。

これは仮に経営者が従業員に指示命令を繰り返し行っておらず、諦めている状況であれば、会社が黙認したとして経営者の責任を問われることもあります。

何より経営者の指示命令や教育に一切従わない状況は「組織として成立していない」「崩壊状態」であり、その意味で経営が成り立っていないのではないか?と疑問が出てきます。

実際には、各人が勝手に動いても利益が残るため、会社がギリギリ成り立っている場合もありますが、先述のように違法でありつつ修正が出来ない時点で、近い将来に組織の終了が見えてきます。

もとより強い組織ではないでしょうし、外部内部の環境変化に対応も出来ないでしょう。

出来るならば、法律とのバランスの良い付き合い方が出来て、従業員に指示命令が出来、従ってもらえるような影響力がある人物に経営者を交代していただくことが、社長も含めたすべての会社関係者の幸福につながると思います。

偉そうな発言とは思いますが、誰かが諫めなければいけない時は有るものです。

私もリーダーシップの発揮方法や法令遵守への支援が出来ますが、本人が前の前の段階で感情的に取り乱していているのであれば、手が付けられません。相手が一緒に頑張ろうと思えない人であればなおさらです。

言い換えれば、どれだけ会社経営に無知であっても今から学べばいいのです。真剣に会社を良くしようとする姿勢が見えれば、人は見捨てませんし、支援しようとする人もあらわれるものです。大事な時に諫めてくれる人も。

これは「いい会社」経営以前の基礎の話でありながら、とても大事だと思います。

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2022年05月30日

6月の税・労務の手続(主要)[提出先・納付先]


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6月に入ります。
梅雨の時期ですね。
雨を避けて走る人、水による足元の滑りに注意。
また、私の生まれ月でもあり、雨の音をやすらぎと感じる豊かさを持ちたい、と思います。

◎6月の税・労務の手続(主要)[提出先・納付先]

1日
○労働保険の年度更新手続の開始<7月10日まで>[労働基準監督署]

10日
○源泉徴収税額・住民税特別徴収税額の納付[郵便局または銀行]
○雇用保険被保険者資格取得届の提出<前月以降に採用した労働者がいる場合>[公共職業安定所]
○特例による住民税特別徴収税額の納付[郵便局または銀行]

30日
○個人の道府県民税・市町村民税の納付<第1期分>[郵便局または銀行]
○健保・厚年保険料の納付[郵便局または銀行]
○健康保険印紙受払等報告書の提出[年金事務所] 
○労働保険印紙保険料納付・納付計器使用状況報告書の提出[公共職業安定所]
○外国人雇用状況の届出(雇用保険の被保険者でない場合)<雇入れ・離職の翌月末日>[公共職業安定所]

雇入時及び毎年一回
○健康診断個人票[事業場]


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2022年05月23日

社労士への委託と値段と問題解決能力


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◎社労士への委託と値段と問題解決能力

とても不思議に思っているひとつに「社会保険労務士なら誰でも同じ仕事をしてくれる」という思い込みがあります。

社会保険労務士に仕事を依頼したい案件があったとして、社会保険労務士であれば誰もが同じ思考をして、同じ解決方法で解決してくれる。だから値段が安い方がいい。相見積もり取ろう。という安直な考えを持っている人がいます。

社会保険労務士の側でも「やります、やります、その経験あります。なんでもできます。やります!」という平気で嘘をつく人もいます。

その結果、安い値段で請け負った社労士が手を抜いたいい加減な仕事をして、その後、顧客を困らせ、結果「社会保険労務士なんでロクでもない奴だ」と思う人が増える悪循環。

社労士側でも「あんなシンドイ仕事を、あの値段で出来るわけがない、仕方なくやってやっている」などと腹を立てている。これは安請け合いした側が悪いのですが、

依頼する側も、自身が仕事をする上で同業他社と自社のとの差別化があるはずです。得意不得意もあるはずです。商品サービスの値付けの理由と松竹梅もあるはずです。それを同じように相手側にも当てはめて考えてほしいと思います。

相談した社会保険労務士の得意分野なのか?一般的な相談内容なのか?難易度はどうか?望む成果や結果を正確にイメージ出来ているか、伝えられているか?等々ヒアリングしましょう。

依頼する社会保険労務士が誠実な仕事をしてくれるかどうかは、話し合ううちに見えてくると思います。スーツや専門用語に惑わされず、基本的な価値観、人生観、ビジネス倫理、そして自身との相性も踏まえて、判断してもらいたいものです。

もう一つ、例えば相談者が問題について相談した時、回答する社会保険労務士が問題の対処方法しか答えられない場合は、ただの相談で終わらせておきましょう。(例えば従業員を解雇したい、との相談に、解雇方法のみを教える、といったもの。)

同じような問題が繰り返し発生している原因を解決する「根本的な課題解決」を提案できる社会保険労務士なら、顧問として相応しいと思います。ただし、提案自体が的外れ、理解不能、実行不可能、邪悪なものであれば、これも避けるべきです。説明をしっかり受けて納得できるものを受け入れましょう。解決の実行は支援者ではなく本人がするのですから。

このような重い問題ではなく、ただ手続き代行の依頼であれば、安く請け負ってくれるところで充分です(そこでは実務は有資格者ではなく、普通の事務員が手続事務を行っている所が大半です)。その場合、社会保険労務士ではなく、人事労務系クラウドサービスで事足りるかもしれません。この辺りも使い分けを考えてみましょう。

・クラウドサービス(機械・プログラム)
・簡単な相談相手
・難易度が高い課題への支援者

もちろん、内容に合わせて値段も違います。良いものは高い。これが普通の世界です。よろしくお願いします。

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2022年05月16日

うつ病を発症しない部族


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◎うつ病を発症しない部族

深夜に NHK でうつ病の研究について放映されていました。

地球で生命は誕生した段階からストレスと生体反応による生存確率の向上の段階からお話がありました。この辺りは省略しまして、現代でも未開の地では、うつ病を発症しない部族があるとのことで研究されていました。

その結果現在のところ「食べ物などの報酬を部族全員で平等に分ける」つまり平等、公平がうつ病を発症させない要因であるとされていました。

ここから先は私の私見です。会社組織として考えた場合、平等公平が実現されればメンタル不調がおきないということでしょうか。

ただし、密林の奥に住む部族は農耕と狩猟による生活を送っており、地球温暖化などの影響はあるにせよ、きっと何千年も変化のない生活をしてきたのではないかと想定した場合、現在の日本の一企業は外部の環境変化に大きく左右される面もあるため、一概に比較はできません。

企業は日進月歩による外部変化または内部の変化にも適切に対応しなければなりません。そのためにはチャレンジを行う人が必要です。挑戦は失敗も確率的に高く、故に失敗した人を正しく評価する必要があります。挑戦した人は素晴らしいのです。

失敗すればその人自身も多少なりとも気分的に落ち込みますし、組織であればその辺りをフォローすることも大切です。

企業であれば経営者が多い平社員や部長課長などの役割分担と序列があります。その難易度によって報酬が異なるのが普通ですが、これを報酬を平等にすると難しい大変な仕事を誰もやりたがらなくなるのではないか。

部族であればお互いの心理的な距離が近く、またひょっとすると部族全体が血縁的な関係で結ばれているなどのな意味合いからも、個と全体を活かす関係性が強固に固定化されているのではないか。つまり大変な仕事であっても部族という家族のためならば、重責を負う人が現れるのでしょう。

一般企業のように「従業員は家族です」と言いながら定年になったら退職で、さようならにはならない、とすれば、老齢で体が動けなくなっても部族全体がその命を保証してくれる…その存在を認めてくれる意味は、かなり違うな、と思います。

振り返って一般企業であっても定年のない会社がありますね。こういう考え方だと興味深くなってきます。

また、部族であっても役割分担や責任の重さに対しての報酬はあると思います。食料などの生命を維持するための根源的な報酬においては平等であっても、きっと信頼や褒め称えるといった評価は差があるはずです。

貨幣は食だけではなく自由に使えるため、一定の生活を保障できる金額以上であれば、その構成員の生命を保証していると言えますが、一定の金額を超えたその後の額について差がついた時に、これは不平等となり、心理的負荷を与え、うつ病の原因となるのでしょうか。

仕事内容や役割分担と難易度、そして仕事ぶりによって評価されないとなった時に、逆に不満を覚えると思うのですが、とここまで書いて気付きましたが、評価と金銭報酬を完全イコールで紐づけてしまってはいけないのかもしれません。

周囲の人々が構成員一人ひとりをきちんと評価することは報酬の1つと表現しても良いと思います。金銭はそれで報酬の1つ。同じではない。(※注意:今回はメンタルヘルスと平等の話です。)

部族であっても一般企業であっても大前提としてあるのは「個人が組織を支える、組織が個を支える」不文律があるという事でしょう。これが崩れた時、組織は静かに解体が始まるように思います。

蛇足かもしれませんが全国民に毎月○万円を一律給付するベーシックインカムという考え方は、うつ病を撲滅させることができるのでしょうか。

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2022年05月09日

教育の根本は相手を信じること


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◎教育の根本は相手を信じること

皆さん連休はどうでしたか?
私は一人でキャンプに行ってのんびりと読書をしました。

書籍は「ダンマパダ」。
日本では「真理の言葉」という題名で翻訳されています。釈迦の仏教を作り上げたブッダの言葉を短い詩の形にして集めた最古の古典とされています。

特に難しい表現はなく淡々と独特な表現で大切なことが述べられています。

ブッタは幽霊や超能力、救世主といったものについては述べていません。むしろ原因と結果の因果関係による、現代の科学の思考法に近い考え方をしていると思います。

一点のみ、輪廻についてはブッタの生きていた2500年ほど前は常識であったようで、その表現はなされています。私見としては同じ間違った考えや行動をすれば同じ結果が生まれるという意味合いだったのではないかと思います。

多くの内容は小乗仏教、大乗仏教といった日本の仏教とは異なるようです。

ブッダは世の中の苦しみから人が救われるには、自分自身と釈迦の仏教を拠り所としなさいと言っています(ここは日本の自灯明、法灯明と同じ)(日本では「灯」だが、元々は「島」の表現)。そして最終的には自身の修行により、その苦しみを生む考えを改め、行動を変えていくことが大切であると述べていると理解しました。

改めるためには修行が必要であるとし、瞑想による集中力を以って、法と自身の価値判断によって身の回りの物事に対して取捨選択し、適切な思考と行動が出来るようにすることを勧めています。

これに対して現代では、心理学や脳科学そしてDNA研究などの発達によって意思のみでは人間は行動を変えられない、との考え方が主流になってるように思います。

ブッタも物事の因果関係による思考を重視していたようなので、きっと行動を変える仕組みも歓迎したと思いますが、最終的には「人は自身で変わることができる」と、人間を信頼していたように思いました。

人間の行動変容を研究し、どのように工夫を凝らした仕組みを作ったとしても、最終的にはその人自身の良くなろうとする意思が、その人を変えるのでしょう。

この大前提があってこそ規則や教育がある。これを忘れないようにしたいと思いました。


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