2019年02月04日

従業員の幸せを従業員が考えるときのズレの話


「働く喜びに満ちた会社」に育てる! の成戸です。

本日もご愛読ありがとうございます!

◎従業員の幸せを従業員が考えるときのズレの話

私はこの日記で度々「いい会社」とは坂本光司先生の提唱に賛同し、
@従業員と家族を大切にする
A関係先会社の従業員と家族を大切にする
B顧客、未来顧客を大切にする
C地域、住民、環境を大切にする
D出資者を大切にする
この順序で行っている会社と表現しています。

これだけでも多くの情報が詰まっているわけですが、意外と伝わり切れていない場合があり、これを会社の経営方針とした時の調整すべき事例を挙げます。


困ったことに従業員が「私たちを幸せにするのが会社ですよね?」と自分だけの幸せを最優先してしまい混乱が起こる場合があります。

同じように日本語英語として定着した感があるワーク・ライフ・バランスも、

例えば仕事が終わっていないにもかかわらず、上司の残業命令に対しても拒否して帰宅する従業員「だってワークライフバランスじゃないですか?」

育児を根拠に他の従業員の都合をまったく無視して頻繁に早退したり、同じ意味で休みのとり方をし続ける従業員「従業員を大切にするのが会社でしょ」。

一番唖然としたのは経営者に成長の機会を持ってもらおうと勉強会を紹介したところ「今、子供が小さいんで参加できません。ワークライフバランスでしょ?」(奥さんが専業主婦をしていても。)(経営が安定しているわけでもないのですが。)

この日記を愛読されている方の中にそんな捉え方をしている人がいらっしゃったとしたら私が上手に伝えきれていなかったのかもしれません。

従業員の幸せを従業員が何の制約も無く考えたら、行き着く先は「働かずに給与をもらう」になってしまう人もいる、という事実もあります。

それは自分が従業員だったとしたら、私の感覚としては恥ずかしい・みっともない考えなのですが、親や学校での教育の大事な部分が浸透していない前提で考えるべきなのでしょう。


従業員を大切にするためにすべきことがあります。
それは従業員もすべきことがある、という意味も含みます。

会社は経済活動の手法の一つであるという側面、赤字では存在を継続できないことからも、会社は利益を上げ続け、それをもって従業員へと給与として分配することが出来、

利益を上げる原資は従業員個々人の活動にかかっているという大前提を再確認すべきなのでしょう。

一人で働くより、人が集まって役割分担するから効率良く成果が生まれる。だから会社にするのであって、弱い私が都合よく利用できるのが会社ではありません。

弱いと自覚している貴方でも会社に所属することで一人で生きるより数倍の成果を生み出し、それを享受できる。それが会社。だからこそ私はすべての従業員に損益計算書などの経営指標を見せるべきと考えています。

また、お互いの力を合わせることによる効果を十分に発揮させる為にも「お互いに支え合う発想」が、ごく普通に生まれるところまで伝え続けることが大切になってきます。利益だけの話ではなく、人同士のつながりとしても。

「そうだ、そうだ、お互いさま精神が足りんのだ!」と言いつつ超高級車に乗っている経営者、矛盾しているからね。

ということで、経営者は@からDを大切にすると宣言し、努力する。
従業員はその支援に応えようと仕事を中心に(自己の成長を含め)努力する。
その循環が素晴らしい会社への成長となると思います。

我々(コンサルタントや士業)の外部への支援者はこの間を取り持つ役割が出来れば素晴らしく、望まれる所です。


今回はお役に立ちましたか?今日はこのへんで。
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2019年01月28日

働き方改革は経営改革


「働く喜びに満ちた会社」に育てる! の成戸です。

本日もご愛読ありがとうございます!

◎働き方改革は経営改革

岐阜県の山間部の自宅から外を眺めると雪が舞う昼、昨日から風邪を引いたようで、出来るだけ外出しないように安静にしてテレビにスイッチを入れると、本日から国会が開会され、安倍総理大臣が施政方針演説をされている所でした。

内容には私の仕事と関連のある「働き方改革関連法・36協定・労働時間・年次有給休暇の取得」「女性活躍推進」「介護職員の処遇改善加算」などが盛り込まれ、今年1年で実現する予定の目標も挙げており、

「企業の皆様、準備は万全でしょうか?」と安倍総理はテレビの向こう側から企業に向けて問いかけていました。

なるほど、社会保険労務士のような法律に沿って仕事をする者、当然に法律に合わせて会社を整える必要のある会社経営者は、こうした方針を重要な情報として把握しておくと十分な準備期間を持ち、余裕をもって対応できるため、とても重要な演説だったのだと気付いたのでした。

さて、ここで今年2019年4月から大企業を中心に施行される働き方改革関連法の名前を挙げてみます。

@ 労働基準法
時間外労働の上限規制
年次有給休暇の取得義務
中小企業の月60時間超の時間外労働に対する割増賃金の見直し
高度プロフェッショナル制度創設
A じん肺法
B 雇用対策法(名称変更・新名称:労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律)
C 労働安全衛生法
産業医・産業保健機能の強化、労働時間の状況把握
D 労働者派遣法
均等・均衡待遇規定の整備
待遇に関する説明義務
E 労働時間設定改善法
勤務間インターバル制度
F パート労働法(名称変更・新名称:短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律)
均等・均衡待遇の整備、待遇に関する説明義務
G 労働契約法
不合理な待遇差を解消するための規程

多くの法改正が行われましたが、会社の実際の現場としては、今まで法令を遵守し厚生労働省の発する方針に合わせてきた会社にとっては、今から何かを大きく変える必要はありません。

例として、時間外労働の規制によって毎月計算しなければならなくなりますが、そもそも時間外労働が無い、少ない会社は計算する必要もありません。

年次有給休暇の取得も毎年従業員が全員、5日以上自主的に取得している会社であれば問題ありません(ただし管理簿を付ける義務が発生することになりました)。

当日と翌日の勤務時間の間を余裕をもって設定している場合も、わざわざインターバルを考えなくても実施していると思います。


逆に、今現実に
・長時間労働が常態化している
・年次有給休暇の存在を従業員が知らない
・パートタイマーへの待遇が非常に差別的である
といった会社にとっては、今回の法改正は脅威となるのでしょう。

その意味として
・労働時間を減らさざるを得ない
・残業が多いと割増賃金率も高くなる
・年次有給休暇をたくさん取得させる必要から労働を免除するが給与を支払う日数が増える
・非正規労働者の給与、手当、などの待遇を引き上げる
・労働者の健康のために手厚い管理を行う。など

これらの理由から、今まで通りに経営すると人件費が増え、生産性は下がります。

これらは法律に沿って計算できるため、今更ですが、仮計算シュミレーションしてみてはどうでしょうか。

そして「今まで通りの経営をしていたら会社が潰れてしまう」結論に至る会社もあると思います。

法令を遵守しながら、今まで以上に生産性を高め、高い人件費を払えるだけの利益を生み出すか。

その意味で「働き方改革」と言っていますが「会社経営改革」に強制的に迫られる可能性があり、改革できなければ消え去るのみです。

ヒントとして、私が「いい会社」会社訪問をする会社は、トップのみの能力で成立している会社は少なく、従業員の能力を高め、時には従業員の間から素晴らしいアイデアが生まれ、ヒット商品が出来たり、顧客に喜ばれることを継続し、高業績を継続しています。

そこには集団の群れから一皮むけた組織としての共有知があり、従業員が無理なく成長できる仕組みがあり、従業員を優しく包み込む経営者の優しさが感じられるものです。


さて話は少し変わりますが、昨日、友人と食事に出かけて入ったレストランでは従業員が確保できず、テーブルの半分を閉鎖して営業していました。

人手不足を目に見える形で体感した出来事でした。

働き方改革が出来ない労働者を疲弊させる会社に労働者が集まらなくなることも安易に予想できます。

黒字であっても人手不足が原因で倒産することを「労務倒産」と表現します。

黒字であるうちに手を打てばよいのですが、儲ける方法には貪欲でも労務管理の大切さを知らない経営者が多いことも現実です。

これに対応する形なのでしょうか、外国人材を労働力として取り入れる話が出ていますが、これも安易に外国人を低賃金で過重労働させようと考えていれば、逃げだします。現在でも研修生が行方不明になった話はよくあります。

外国人を入れる前に日本にいる「働ける人」が働いていない点に目を向けるべきであり、そこには会社都合しか考えていない労働条件を提示している会社が多いため、そもそも求職活動をあきらめてしまっている就業可能者が潜在的に多くいることに目を向けるべきと考えています。

様々な事情を持つ人々が働きやすい雇用条件と労働環境を整え、その人たちを受け入れる姿勢があるだけでも人手不足の何割かは解消できるのではないかとして、これも今回の法改正に沿うものであると考えます。

視点を変えて実行できるかどうか…経営者には今後一層の学びと実行が求められています。


今回はお役に立ちましたか?今日はこのへんで。
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posted by なると at 17:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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