2018年06月04日

同一労働同一賃金に関わる最高裁判決『長澤運輸事件』を読んで


「働く喜びに満ちた会社」に育てる! の成戸です。

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◎同一労働同一賃金に関わる最高裁判決『長澤運輸事件』を読んで

平成30年6月1日に働き方改革に関連するとして注目されていた事件「長澤運輸事件」と「ハマキョウレックス事件」の最高裁判決が出ました。

二つを同時にあたることはできないので今回は長澤運輸事件について私なりに述べたいと思います。(まあ学校などで訴訟法を学んだわけでもなく、弁護士でもない私が語るのでいくつかの間違いがあるかもしれませんがその場合はご指摘ください。)

判決の結果から言えば賃金引き下げを不合理ではないとした高裁判決を支持、また精勤手当の不支給については不合理としました。

全体を通じての感想は「私の感覚から見たところ妥当な判決であった」というものです。

内容としては会社が定年後に継続雇用した従業員の賃金を引き下げたことは不合理であるとして従業員が訴えたものです。

そして論点としては労働契約法第20条にある有期労働契約労働者といわゆる正社員との間の労働条件が違う場合はその違いが不合理であっていけないとされており、今回の賃金引き下げがその「不合理」にあたるかどうかです。

労働契約法第二十条 有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下この条において「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。

判決文をインターネットでパソコン画面で読んでいたところ非常に読みづらかったので結局、紙に印刷して読むという時代に逆行するような読み方をしながら読み進めました。

興味深かったのは
・労働条件の相違が、職務内容及び変更範囲並びにこれらに関連する事情に限定されるものではなく、

・雇用及び人事に関する経営判断の観点から、様々な事情を考慮して検討するものということができる。

としている点で、「同一労働だから賃金引き下げはダメ、とは単純に判断できません」と言っています。

また、「賃金引き下げをした」この一言で済ますわけにはいかず、細かく見ると、 この事件の実際は継続雇用後の方が基本給が高くなっており、 仕事の成果が給与に反映する率%も継続雇用の方が高くなっている点も、引き下げが不合理と言えないと判断された原因の一因となっています。

固定給が高いということは定年後の生活の安定を意味していますし、年齢によっては老齢年金が受給できるため、 会社と国から手厚く保護されているようにも見受けられます。付け加えれば、老齢厚生年金の報酬比例部分が受給できない間は会社が調整給として支払う事としており、なかなかしっかりした会社であるような印象を受けます。

その他、定年後は高齢者であるため、その後能力がどんどんと上がるとは考えられず、その意味で能力給をなくしたのは妥当かと思います。

反面、精勤手当については、欠勤なく出勤したものに対して支払われる意味合いのものであるため、支給しないというのは不合理であると判断されています。

家族手当及び住宅手当については、従業員に対する福利厚生及び生活保障の趣旨で支給されているものであるして、労働者の生活に関する諸事情を考慮することになるものと解されています。

つまりは従業員個人個人をちゃんと見て、支給するかどうかを判断しなさい、一律に定年後の継続雇用だから支給しないというのは、いけません、と言っています。

このように、元々支給していた手当のその意味(趣旨)と定年後継続雇用もしくは期間雇用の 関連があって支給不支給の判断がされているかどうかを見ています。

その意味で裁判の判断としてはわかりやすく納得のいくものであると思います。


判決文は長い文書でありながら、時として非常に回りくどい言い回しをするため分かりづらいのですが、一つ一つ分けていくと何とか理解できるものです。

そして、今回の判決で今後の同一労働同一賃金に向けて、定年後の継続雇用の労働条件をどのように設定しなければいけないかのニュアンスが分かってくる内容でした。

参照
長澤運輸事件 最高裁判決文
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/785/087785_hanrei.pdf
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成戸克圭「いい会社」研究ホームページ
http://gifusr.jp/laboratory/

事務所
岐阜県美濃加茂市の社会保険労務士
「なると社会保険労務士事務所」のホームページ
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2018年05月31日

仕事ぶりと人柄について。


「働く喜びに満ちた会社」に育てる! の成戸です。

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◎仕事ぶりと人柄

私の知り合いにも、私の日記と同じようにブログを書いている人がたくさんいます。

ですが、定期的に決まった曜日や日にブログを書ける人は思ったより少ないようです。

定期的に書けない人たちは、突然ブログをインターネットにアップします。 つまり、何か書きたいと思った時に書いているのでしょう。

そこには書きたいと思った「きっかけ」があるはずです。

そのきっかけに反応したのは、著者の価値や 琴線に触れたためであると推測すると、その人となりが見えてくるわけです。

例えば私は社会保険労務士としてこのブログを書いているため、社会保険労務士とその実務またはそのキーワードの周辺の内容に限定して書いています。

そこで今日食べた昼食の話などは 書く必要はありませんし、自分の中で仕事に限定しておきながら私生活のことを書くことは、私としては、いわゆる公私混同と思うわけです。

先ほどの人となりが見えてくる、という話で行きますと、どうしても昼食の写真や愚痴が多いとか、ブログの題名と全く違う内容を書いている人とか、様々いることがわかります。

相手を知ろうとした時に、その人の書いた文章を読むと、とても良く分かるように思います。

同じ意味で、その人の行動のきっかけを知ると、相手を理解しやすいように思います。

その意味で定期的に書いているかどうかの差は結構あると考えていまして、習慣化している人は、それだけで「すべきことをすべき時にする」人であるように思います。(自分を高く評価しているわけではありませんよ)

「すべきことをすべき時にする」のは社会人としては当然に求められる要件であり、出来ない人は時として、人に迷惑をかけてしまう可能性が高くなります。

すべきことが非常に難易度が高ければ仕方ないかもしれませんが、簡単な積み重ねができない、となると、重要な仕事は任せられないということになります。

遅刻する人には重要な仕事を任せられないのが普通ですね。

どこに話を着地させようと思っているかと言うと、働き方とその人の人格は同じであるという事で、特に今年から働き始めた人たちは、自分が毎日働いている働き方そのもので自分の人格が磨き上げられたり、逆に落ちてしまう可能性もあると理解しておいたらいいのではないかな、と 、そんなことを考えたのでした。

きちんと人物の評価が出来る組織や人が重要な仕事を任せる相手は、それなりの人であるとして、注目すべきですね。

もちろんこのような話を用いて、「やりがい搾取」のようなものを強要するような会社では働いてはいけません。そこは釘を刺しておきます。その辺りは物理的心理的労働環境、報酬、評価、やりがいなどをバランス良く環境を整えている会社であるか、そこが大事なのではないでしょうか。

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