2020年01月27日

医療機関の現状と今後の方向性


『「いい会社」への成長支援!』の成戸です。

ご愛読ありがとうございます!

◎医療機関の現状と今後の方向性

地元岐阜県で医療労務管理アドバイザーの仕事もさせていただいている関係で、医療機関について知る気概がありますので今回はその「まとめ」として。

病院は過労で亡くなる人が度々発生する過酷な現場です。医師の労働時間の実際を聞くと「この医師は、なぜ死なないのだろう」と思えるような長時間労働をしている人もいます(反面、半日仕事のクリニックもありますが)。

厚生労働省としては医師の健康を最優先としつつ長時間労働の抜本的な改革としていくつかの対策を用意しています。

病院の機能ごとに労働時間の上限水準をABCと分け、連続勤務時間制限やインターバル規制などの義務が必要な病院と努力義務で十分、に分けるなど区分していくようです。

具体的な対策として、厚生労働省は、医師の時間外労働の上限規制適用2020年4月に施行予定であり、それまでに労務管理の適正化、時短計画策定もしくは義務化、そしてPDCAサイクルによる改善、医師の研修と実労働時間の明示義務化、機能評価による第三者評価によるチェック、国レベルでの審査組織による対象医療機関の個別審査、これらを踏まえてABCD 水準の区分け実施を行い、必要な時間外労働のみを認める方向性を明らかにしています。

どうやら厚生労働省は効率的に働けば医師の長時間労働は解消できると考えているようです。地方の病院を見ていると医師不足という問題があり難しくはあります。考え方に概ね賛成はできますが、その効率化の方法と実行、実効を実現できる者が少ないから困っているのが現状です。上記対策による結果までをシステマティックに出来ると考えると危ない気がします。

中央省庁の考え方として、民間は規制などで締め付ければ知恵を出して適応すると考えている節があり、適応出来なければ淘汰されて当然との姿勢を見せることが多くなってきたように思います。ただし、地方には医療機関は少なく、命綱と言えるような「ここが無くなったら、この地域の医療は破綻する」とギリギリ踏ん張っている病院もあることを忘れてはなりません。

かなり前から言われている問題・課題として「医師の偏在対策」(中心都市に医師が多くおりその反面、無医村が存在する問題)、地域の医療機関が連携しその地域の住民の健康確保を目指す「医療施設の最適配置の実現と連携」「医師医療従事者の働き方改革」 これらを2040年医療提供体制を見据えた3つの改革としています。

今現在の目の前の取り組むべきこととして労働時間の管理(医者が労働時間を把握されることを病院もある)、三六協定の点検、既存の産業保険の仕組みの活用(長時間労働者へ医師に面談することなど)は今すぐでもできることです。

これらは医師と医療従事者の合意が求められます。個人的な感想で言えば医師医療従事者は非常に頑固です。旧態依然としたその思考の中にどのように風穴を開けていくのか、そこに要点があるように思います。

病院全体として働き手が少なくなっている現状もあります。病院の経営収支(赤字)も含め、地域の医療機能そのものがなくなる可能性もあります。病院の再編で厚生労働省から名指しされた病院が去年ありました。

実のところ中央省庁や地方自治体だけでは解決できない問題でもあります。医療への理解という基本から、地域住民として地元を守るためにできることを地元の医療機関と話し合うべきだと考えています。


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2020年01月20日

有給休暇が取れていない会社は働きづらい会社でしょうか?


『「いい会社」への成長支援!』の成戸です。

ご愛読ありがとうございます!

◎有給休暇が取れていない会社は働きづらい会社でしょうか?

お正月休みが終わって休日の話をするのは「もう充分だよ」と言われそうですが、思い付いたので書いてみます。

休日についての印象は各企業・各労働者で異なるようで、次の休みを楽しみに生きている人もいれば、働き続けたい人も時にはいます。

昨年、年次有給休暇の取得日数について、5日以上を法律で求められるようになり、これもまた企業ごとに様々な反応がありました。

また、労働者は、やはり必要な時に年次有給休暇の取得を取り易い企業で働きたいと思っています。これは否定できません。必要な時に取りたいのです。

この点について毎年企業訪問をする中で分かってきた興味深い事例として、企業が定める年間休日日数が多いために、あえて年次有給休暇を取らなくても全然問題ないため年次有給休暇の取得日数が増えない企業や、労働時間や労働日をシフトで決めている企業では、従業員の希望を聞き労働シフトで事前に休みたい日を休日に設定するため、年次有給休暇の取得日数が増えない、といった「既に働きやすい(休みやすい)環境になっている会社ほど年次有給休暇の取得が進んでいない」現実もあることです(もちろん上記の内容が一切なく有給休暇がとれないブラック企業もあります)。

厚生労働白書平成30年就労条件総合調査の概況によると労働者一人当たりの年間休日総数は113.7日となっています。365日の3分の1近くであり、更に休日日数の多い企業であれば平日に休む必要が無ければ休まないのも分かる気がします。

従業員が育児や介護のために休業を取らない企業でも同じような現象があり、企業内保育所がある・保育料補助が出る・親と同居している3世帯の家庭で祖父祖母が子供の面倒を見てくれているなど、介護でも似たような補助や家庭環境、地域環境があり、有給休暇取得日数が少なく育児介護休業を取得している従業員が少ない会社であっても、休みたくても休めない環境ではない会社があることを知っておく必要はあるように思います。

分かりやすく表現すれば「数字に表れない部分に注目する必要がある」ということです。

逆を考えてみると、極論ですが「年次有給休暇の取得日数が多いのに働きづらい会社」もあるかもしれません。

また極端な話として「週休3日を採用する企業」が昨年取りざたされていました。生産性が高まるなどのお話が出ている記事を読みました。この場合、扱っている商品や業種、企画製造販売のどこを扱っているかどうか、どのような能力を持った人材を雇用しているか?など、条件に合わなければ難しいと思います。

単純に薄利多売のビジネスモデルでは無理でしょう。製造業であっても他社で真似できない技術を持った製品を製造するなど、尖ったものを持っていないと難しいと思います。

週休3日制度を採用した企業に限らず、今後は中小零細でも先程の尖ったものを持った企業しか生き残れないように思っています。

それには学習と習熟が求められます。毎日同じ仕事の繰り返しではなく、試行錯誤を繰り返す企業の事です。

休日が多いという事は働く時間が短いということ。働く時間が短いのに従業員の生活を守れる報酬を払えるという事は、短時間の生産性が高いという事。1時間で稼ぐ金額が高いという事。もしくは1時間でロスする金額が低いという事。

休日を増やそうとした時に「ウチの108円の商品を110円で売る工夫」では企業運営費用として間に合わない場合もあると思います。尖った商品を作ろうとした時には「今までは100円だったものを1000円で買ってもらえる商品」を考えるといった大胆な思考のシフトが必要になってきます。

たびたび書いているように、働き方改革は「改革」です。ちょっとした改善程度では間に合わないような気がしています。

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追記ですが、今年の経済予測としてリーマンショック級の出来事を予測している識者もいます。今年はどうなるのでしょうか。杞憂で終わればとは思います。

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