2018年09月20日

適者生存と自然淘汰と優生主義


「働く喜びに満ちた会社」に育てる! の成戸です。

本日もご愛読ありがとうございます!

◎適者生存と自然淘汰と優生主義

前回の日記の障がい者数水増し問題の件で、いろいろな記事を見ていくと、興味深い内容がありました。

障がい者をないがしろにする思想と行為が優生思想、優生主義に影響を受けている、という点です。

優生主義とは、「知的で優秀な人間」「社会的に有益な人間」をつくるために、遺伝を操作して人類の進歩を促そうという考え方です。反対から見ると遺伝的に劣っているとみなされた人間を排除する考え方です。

ナチス・ヒトラー時代のドイツで行われたホロコーストは最たる例です。

そこまで極端でなくても、適者生存の理論を持ち出す人がいます。適者でなければ生き残れないのだから、それ以外は、ないがしろにして良い、という理屈のようです。

適者生存とは、よく言われる「生き残る種は、強い者でも、賢い者でもない、環境に適応したものだ」という警句です。

知らなかったのですが、この言葉、ダーウィンのものと思っていましたが、彼は適者生存という表現を嫌っており、彼の言葉ではありません。

さらに言えば適者生存と上記の警句は関連がありません。適者生存はイギリスの哲学者ハーバート・スペンサーが「社会は低次から高次へ向かっていく」という社会について論じた中で使った言葉で、警句の方は出典が見つからないという状況です。

それに対しダーウィンは「自然淘汰」という表現をしており「環境に適応しているか否かが生存と繁殖にかかわる」ということを言っており「目的や絶対軸」として表現していません。

つまり「淘汰しよう」とか、「必ずそうなる法則である」とは言っていません。

現在の研究によると、生き残った種の生き残った理由は、ほとんど偶然であるとのこと。

考えてみれば、キリンで例えると、低い場所に草が生えなくなったので、首を伸ばそうとキリンが頑張ったとして、進化のスピードは環境の変化に間に合いません。

つまり、私を含め多くの人が単純に理解している内容ではないので、冒頭の理屈は論として成立しません。ちなみに適者生存と優生主義も関連がありません。

障がい者雇用の是非と、裏側に潜む(と思われる)理屈の件はここで終わらせます。


さて、この警句を使われる人が多いので気を付けなければなりませんし、間違った理解で会社経営に語ってはいけませんね。

「自然淘汰」として語るとすると「会社が生き残ったのは偶然の産物である」となってしまいます。

大企業に成長した会社社長が「自身の才覚で自分の会社を育てた、適応して生き残ったのだ」と言うよりは「運が良かっただけです」の方が正確になります。

実際、後者の方が人あたりもよさそうです。

そして「いい会社」と呼ばれる会社でも「運」を大切にされている経営者が多いことを最後に付け加えて、今日はこのへんで。


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2018年09月17日

行政官庁の障がい者雇用水増しについて。


「働く喜びに満ちた会社」に育てる! の成戸です。

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◎行政官庁の障がい者雇用水増しについて

これを皆さんが読まれる頃には行政官庁の障がい者雇用人数の水増し問題は下火になって鎮静化されているのかもしれません。

法律を遵守すべき行政官庁が障がい者雇用について障がい者手帳を持っていない健常者を障がい者としてカウントしていた件です。

行政官庁への書類の届け出をした経験のある皆さんならわかりますが、書類の一枚、文字の一文字でも間違っていたら受け取らない彼らが、知らなかったわけがありません。そして法違反です。何しろ障がい者雇用率では行政官庁向けの率も用意されているわけですから。

彼らは障がい者は働けないから雇いたくない、そう考えていたと思わざるを得ません。

その発想については、私は積極的に会社見学を行い、障がい者、高齢者など、様々な人たちが会社の戦力として一人前に働いている現場を見てきました。そのため、公務員が勉強不足であり、努力不足であると思います。


また、世間では「障がい者雇用などという行為は税金の無駄遣いだからやめろ!」と行政官庁へ電話をしてくる人もいるようです。

このような人たちは一般企業でも働くことは企業にとって不利益として、働かせないようにすべきと考えているのでしょう。


日本国憲法第27条には「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ」とあります。

義務の前に権利を挙げています。意味を与えています。

そして働く権利を奪う行為は憲法違反なのですね。

働けないように口添えをする行為も抵触するのではないかと考えられます。


税金の件で言えば、労働生産性が無い者に税金をかける必要が無いと言い出すと、子供、傷病人、高齢者などは自助努力のみで生きることになります。

社会保険の「相互扶助(お互いに支え合う)」発想も否定されます。何しろ現在高齢者が受給する年金は現在支払っている若者の保険料を回しているのです(世代間扶養)。

さらに運営に際し、保険料だけでは足りずに税金も投入されていますから。

そろそろ分かってきますが、税金に関し、この世に生まれてきて死ぬまで他者のお金の世話にならずに済む人などいないのです。

お金以外でも、ですね。

自分は健常者だから世話になっても良い、という考えであれば、そのように公言しておいて、歳を取り一人で動けなくなった時に望んでいた状況を甘受されたら良いでしょう。

今日はこのへんで。

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